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他で見られない無二のストーリー

部員と顧問が書く、王道に固執しない最後まで何が起きるか読めないストーリー。たまに何も起きないことさえある。しかし、それも誰もが初めて見る話。高校演劇独特の空気は癖になる。

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劇場で見なきゃ意味がない

テレビで演劇を見たことあるけど台詞回しや動きが大げさで引いた――。それは見るべき場所で見ていないからだ。演劇の演出は劇場でもっとも輝く。直接見ればわかるだろう。演技が空気を震わせ、生じた熱が感動を誘うことに。

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ノスタルジアに包まれて

今どきの高校生が演じる虚構の高校生活。その世界は思いのほかノスタルジアに溢れている。演技を通じて生の感情をぶつけ合うからだ。十代が抱く不安や希望は今も昔も変わらない。彼らの姿はきっとあなたを"あの頃"に引き戻す。

イベントスケジュール&更新情報

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全国大会日程

2025年03月21日-03月23日

春季全国大会
広島県/神辺文化会館

2025年07月26日-07月28日

全国大会(総合文化祭)
香川県/サンポートホール高松

詳細


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日程

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2023年度
都道府県及び
ブロック代表校一覧
なんか、吹奏楽部とかチアリーディング部のドキュメンタリーはテレビでよく見かける気がするんですけど、演劇部の話って見たことありません。テレビで取り上げられることってありますか?

回答

このアンサーは主観で占められています。パンダ(白黒熊)しか見たことのない人間がクマ全体を語っているようなレベルなので、たっぷりと割り引いて読んでください。

おじぎするパンダ

まず、NHKのEテレにて年一回のレギュラーとして『青春舞台』という番組が9月上旬に数日に分けて放送されています。全国大会(総合文化祭)に挑む演劇部のドキュメンタリーと全国大会最優秀校による舞台ノーカット版の豪華二本立てです。

ナレーションを務めるのはNHKのアナウンサーではなく女優や歌手で、過去に担当したのはLiSA、永野芽郁、松岡茉優といった面々。朝ドラなどでNHKと関わりのある若手って感じでしょうか。

ドキュメンタリーパートの構成は、

  1. 全国大会準備シーン
  2. (登場順に)学校での稽古および部員へのインタビュー
  3. 舞台ダイジェスト
  4. 上演後の部員たちのトーク
  5. (2から4が回って)表彰式

となっていますが、すべての参加校が均等に紹介されるわけではなく、番組側が恣意的に配分しています。やはり、特異な背景を抱えている部員や学校および最優秀校が目立ちますね。

放送する曜日や放送時間はその時々の番組編成の都合で変わるらしく、平日だったり土日だったり、夜だったり昼だったりと一定していません。さらに、ドキュメンタリーパートと舞台パートの放送時間が違うことがあるのもややこしい。

それと、番組タイトルがちょっとどうなのっていう感じがして、個人的には再考をお願いしたいところ。

高校演劇部の芝居、および大会は"高校演劇"の名の方がよく通っているわけで、これを生かしてほしいんですが。まあ、"演劇甲子園"にされるよりはいいかな。

ちなみに私も最近知ったのですが、NHKクロニクルというサイトで放送されたすべての回の番組詳細を見ることができます。

番組表検索結果 | NHKクロニクル

第一回といっていいのか、最初に"青春舞台"と名付けられた番組の放送年は1985年。正式なタイトルは『熱演・青春舞台 ―富山国際高校演劇祭[1]から―』。全国大会の放送じゃなかったんですね。富山県芸術文化協会のサイトで演劇祭の舞台写真を見ることができますが、外国の高校の台詞ってどう処理していたんでしょう?

青春舞台はNHKオンデマンドで配信されない

NHKの番組は放送終了後、間を置かずに「NHKオンデマンド」という動画配信サービスで視聴できることが多いですが、『青春舞台』はなぜかラインナップに含まれません。当然、ソフト(DVD)化もされません。権利関係の問題か、収益配分的な問題なのか、その辺の事情はわかりませんが、見逃してしまうと困ったことになるので注意してください。

ただ、『お願い! 編集長』というEテレ公式サイト上のコーナーを通じて再放送の希望を送ると、その数によって実際に再放送が行われることがあり、青春舞台も対象になっています。その年の『青春舞台』が放送される前に、過去(去年のものとは限らない)の『青春舞台』が再放送されるのはほぼお約束です。

いろいろ文句を書きましたが、高校演劇の舞台をノーカットで放送してくれるのは『青春舞台』しかありません。しかも、地上波。その点でとてもありがたい番組です。

青春舞台以外のテレビ放送

以前、所ジョージが進行役を務めている『笑ってコラえて』という番組で、『吹奏楽の旅[2]』という全国各地の高校にある吹奏楽部を長期的に追ったコーナーが放送されていました。吹奏楽部の活動をこのコーナーで知ったという人も多いのでは。しかし、演劇部を長期密着した番組は全然記憶にないんですよね……。

でも、単発のドキュメンタリーとしてであれば、"舞台にかける演劇部員の日常とわずかな舞台本番シーン"がセットになって結構放送されていると思います。特に地方局やケーブルテレビの番組に多そうです。

11:18

私が知っているのは神奈川県立大船高校演劇部が取り上げられた『奇跡のレッスン ミュージカル編(NHK BS)』と青森中央高校演劇部が取り上げられた『NNNドキュメント シリーズ戦後70年 演じる、高校生 ぼくらの町は焼け野原だった』ぐらいかな。

こういった番組は一般視聴者からすると予告を一切目にすることなく、たまたまチャンネルを合わせたらやってたという感じになりがちなので、見られたらラッキーでしょう[3]

放送前に確実にオンエア情報を知る方法は正直いってありません。定期的にYouTube(の番組公式チャンネル)でチェックするのが最善ですね。

テレビにこだわらず映像で見たいだけなら

53:49

舞台を見られればよく、テレビである必要はないならYouTubeで探しましょう。ただ、映像の質は昭和の頃、友達の友達の友達から回ってきた、5、6回ダビングされた末のビデオテープみたいな粗い感じになっちゃってるのが多いです。

それと、客席の最後方にカメラを固定して撮影するのが一般的なので、テレビのように顔がアップになったり、特定の役者たちの芝居がズームになるといったことはありません。音も割れていたり反響していたりでよくないです。

しかし、本来、こうした公演動画は関係者しか見られないものであり、アップしてくれた顧問の先生などには個人的に感謝しかありません。

一応、当サイトにはYouTubeにアップされている公演動画のURLをリンクしたページがありますのでよろしければご活用ください。

YouTube以外では、観劇三昧という、主に小劇団の公演をストリーミング動画で見られるサービスにおいて、少しだけ高校演劇が並べられていますね。

映像で見られるものは高校演劇の100%ではない

劇場で見る前に映像をチェックすることに対して私が危惧するのは、最初の方だけ視聴して、「なんだ、こんな程度か。じゃあ、わざわざ見に行かなくていいや」と早々に見切ってしまうことです。

演劇って没入感がもっとも要求される娯楽の一つだと思うのです。よくテレビのニュースで、「地方の劇団がオレオレ詐欺を防ぐための舞台を~」みたいなのが流れますよね。そして、役者が演じる詐欺犯と老婆による電話での会話シーンとかが出てくる。見ると「しょぼいな~」とか「演技が大げさだなあ」と感じるかもしれません。

でも、その場で見たら絶対迫力がある(はず)。演技の必然性、説得力も感じるはずです。演劇はテレビというフィルターを通しただけで没入感が簡単に失われ、魅力が大量に、下手をすれば全部そげ落ちてしまう、ある意味、とてもめんどくさい娯楽なのです。

感覚的には、

映画が映画館で見ると「魅力度100」で、テレビだと「魅力度30」に落ちるなら、

演劇の場合は、劇場で見ると「魅力度100」で、テレビだと「魅力度3」になってしまう

って感じです。

魅力が33分の1まで減少するというのは、もう壊滅的なレベルです。だから映像だけで見切るのはとてももったいない。

私が力説するのはもともと私が見切っていた側の人間だからです。劇場で見た舞台は、テレビで何分か見たものとまったく違いました。大げさだと思っていた芝居や台詞は"熱"という魅力を帯びていて、その熱を受けるとステージで繰り広げられるストーリーにすんなりと、そして、どんどん入り込むことができたのです。だから、映像で見て「あー」と思っても、是非一度劇場で観劇してみてください。

とはいうものの高校生なので……

ここまで力説しておいてなんですが、劇場で見てもやっぱりいまいちという舞台も当然あります。あくまでも"私から見ると"ですが、高校演劇の多くは優れた商業作品と比べると、起伏に乏しく、アイデアが足りません。ようは、ストーリーが平坦で間延びしています。だから、演劇に限らず映像作品や漫画など評判のいい商業作品しか目にしたことのない人だと、かなり退屈なものに思えても仕方ないです。

それでも、高校演劇って決して優れているとはいえないストーリーを作り手の圧倒的な熱量で人目を引く異形のものにする、いわば"シュヴァルの理想宮[4]"的な作品も多く、熱量次第で十分魅力的なものになるのですが、それさえも足りていないものもやっぱりあるんです(部員たちの名誉のためにいっておきますが、やる気がないからではなく、こなすだけで精一杯だから)。

でも、これはしょうがない。だって彼らはまだ高校生なんですから。すべての演劇部が心に迫る舞台を作ることができ、且つ、そうした評判が多数であればNHKも『青春舞台』なんてタイトルをつけて"高校演劇"という言葉を隠そうとはしないでしょう(『青春舞台』で放送されるのは全国一位の作品なのでハイレベルです)。

多大な期待を抱いて見に行くのではなく、まずは未知の"高校演劇"というコンテンツを体感してみよう、そんな気持ちで観劇していただければと思います。

最終更新:

関連サイト

NHK 青春舞台 (全国高等学校演劇大会の優秀校公演) :DVD-Access

関連ページ

脚注

  1. 演劇祭自体は続いているものの、高校演劇祭は一回きりの記念イベント的なものだったらしい。詳しいことは富山県芸術文化協会のページに書かれている ^
  2. 2000年代前半に始まったコーナーで、「ダーツの旅」同様、番組ディレクターによるインタビューを交えながら吹奏楽部の活動を追っていた。『響け!ユーフォニアム』以前に、このコーナーで上位の大会には行けない金賞、通称"ダメ金"という言葉を知った人はきっと多く、私もその一人。 ^
  3. 例外として、一部のケーブルテレビ局(たとえばケーブルテレビ富山)では地区大会をレギュラーコンテンツとして放送しており、狙って視聴することが可能。 ^
  4. フランスの郵便配達人が一人で石を積み重ね、作り上げた宮殿。 ^

大会速報くんRC thx ChatGPT


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2025年03月21日-03月23日

春季全国大会
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2025年07月26日-07月28日

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運営者()について

1998年、『金田一少年の事件簿 謎ときファイル2』(講談社)でライターとしてデビューしました。

2015年まで、『ガラスの仮面』の読者であることを除くと一ミリも演劇に興味がないどころか、引いた上で顔を背けていましたが、ひょんなことから高校演劇の地区大会を目の当たりにして魅力を感じ、取材を始めて現在に至ります。

好きな高校演劇

『夕暮れに子犬を拾う』

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