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他で見られない無二のストーリー

部員と顧問が書く、王道に固執しない最後まで何が起きるか読めないストーリー。たまに何も起きないことさえある。しかし、それも誰もが初めて見る話。高校演劇独特の空気は癖になる。

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劇場で見なきゃ意味がない

テレビで演劇を見たことあるけど台詞回しや動きが大げさで引いた――。それは見るべき場所で見ていないからだ。演劇の演出は劇場でもっとも輝く。直接見ればわかるだろう。演技が空気を震わせ、生じた熱が感動を誘うことに。

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ノスタルジアに包まれて

今どきの高校生が演じる虚構の高校生活。その世界は思いのほかノスタルジアに溢れている。演技を通じて生の感情をぶつけ合うからだ。十代が抱く不安や希望は今も昔も変わらない。彼らの姿はきっとあなたを"あの頃"に引き戻す。

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全国大会日程

2025年03月21日-03月23日

春季全国大会
広島県/神辺文化会館

2025年07月26日-07月28日

全国大会(総合文化祭)
香川県/サンポートホール高松

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ラノベ好きな友達が演劇部に入っていて、「今度大会を見にきて」と誘われました。でも、わたしはオタっぽい話が苦手で行くのが不安です……。高校生が舞台を作る場合、やっぱり彼らの好きなラノベっぽい話になるんでしょうか?

回答

このアンサーは主観で占められています。パンダ(白黒熊)しか見たことのない人間がクマ全体を語っているようなレベルなので、たっぷりと割り引いて読んでください。ページに掲載した書影は国会図書館提供のものを利用しています。

おじぎするパンダ

また、高校演劇をテーマにしたラノベを探そうとしてこのページにアクセスしてしまった方は、以下の質問をチェックしてみてください。

高校演劇をテーマにした漫画や小説ってありますか?

ラノベ=オタクという判断、そしてラノベの定義について言及すると話がややこしくなってしまうので、「高校演劇の内容はラノベっぽいのか?」という疑問にシンプルに回答します。

「ラノベのような非現実的でハイテンションな空気感はほぼない。苦みのある現実を描き、道徳を説く児童書っぽい。あるいは人間関係だけでストーリーを紡ぐ短編の少女漫画を連想させる[1]

って感じです。

比較的よく見る高校演劇の構成

物語が展開される場所

学校(教室、部室)、病室、主人公の部屋

登場人物

同級生、先輩後輩、教師、両親、兄弟姉妹

物語のポイント

友情、日常(今)の大切さ、命の大切さ、いじめ(差別)、家族愛

具体例を挙げると、昔、NHKの教育テレビ(現在のEテレ)で『中学生日記[2]』というドラマを放映していたのですが、結構雰囲気が近いかな。あと、同じくNHKのドラマで、教育困難校を取り上げた『翼をください[3]』も思い返すと高校演劇の雰囲気をまとっていました。

漫画だとストレートな感じなら『聲の形』、少しひねった感じなら『空が灰色だから』、それと私から見ると『けいおん!』の構成も高校演劇のそれと共通しているところがあります。まず人間関係があって、その関係性、スケール感を裏切らない形で話が展開していくところが。

聲の形空が灰色だからけいおん!

ラノベを含む商業的なコンテンツと高校演劇の違い

商業的なものはストーリーを動かす要因が外部からもたらされることが多い

キャラクターとストーリーを動かす要因の関係図

高校演劇ではストーリーを動かす要因が特定の人間関係から発生することが多い

キャラクターとストーリーを動かす要因の関係図

オタ(ク)っぽい話が苦手ということですが、具体的にどのような話かわからないとなんともいえないものの、私の基準で判断する限りは見ていてオタっぽいと感じたことはないですね。ただ、真面目だなとは思います。

高校演劇で今の高校生が演じる"架空の高校生"たちは、基本的にとても純朴。たとえば、創作脚本の舞台にはスマホ、SNSといった新しいツールが出てくるけど、それらを通じて大人と知り合い、不純な交際を持ちかけられたり、犯罪行為に誘われたり、あるいはアダルトサイトにアクセスしたら「ウイルスに感染しました」と警告が出て、てんぱった末にやばいことになる、なんていう生々しい展開はまずありません。あくまでも家族や友人との連絡用にのみ使われます。

私からすると、そういった誠実で奥ゆかしいキャラクターたちによる道徳的な(且つ熱い)ストーリーが一周回って新鮮に感じてすごく面白いんですが、この辺は好き好きでしょう。

ラノベっぽい舞台はまったくない?

最近のラノベというと、平凡な一般人が死んだことをきっかけにファンタジーの世界に入り込み、現代の知識を生かして無双する「異世界転生物」が思い浮かびます。

00:15

で、高校演劇にもそういうストーリーの舞台があるのかというと、私は見たことがありませんし、おそらく全国的にもほぼないでしょう。

理由はいくつか思い浮かぶんですが、とりあえずいえるのは「現代で平凡だった高校生が死んでファンタジーの世界に生まれ変わり、大して苦労もせず無双して自己承認欲求をこれでもかと満たされる」という話は審査員の心にまったく刺さらないだろうなということです。

審査員は(彼らが思うところの)高校生のリアルな悩み、それを踏まえた上での心の成長みたいな流れが好きですからね。というか、私もそうですし。

正直なところ、仮に異世界物の舞台を演じる高校があっても、審査員が講評でマイク片手に、

ゾウの顔
あのー、これってさ、ようするに高校生がトラックにひかれて死んだあと、ドラクエの世界(ここで客席の演劇部員たちが『ドラクエ』と口々に言ってどよめく)みたいなところに転生して現代知識を武器に無双したって解釈でいいの? まー、わたしは『王家の紋章』とか好きだったけどね。ちょっと違うか。っていうか知らないか、あははは

みたいな感じで、全然ピンとこねえわ感丸出しにしている様子が容易に想像できます。

審査員に認められる可能性が低い=上位大会に推薦されそうにない舞台を高校生が「それでもやりたい!」と突っ張れるかなあというと難しいでしょう。異世界をテーマにした舞台作りのノウハウが全然ないから顧問も困ると思います。

ただ、異世界物を高校演劇にうまく落とし込めれば、「今までにない世界観」として評価されることはあり得るかもしれません。少ない時間、予算、人員で舞台を作る高校演劇は前例豊富ゆえに安心安定の"道徳的なテーマとストーリー"になりがちで、それが良くも悪くも高校演劇のイメージでもあるというのはきっと多くの人が抱いており、同様のことは審査員も感じているかもしれないからです。

この回答では異世界物に限定しましたが、本来、ラノベの定義なんて曖昧なものでジャンル的にもなんでもありです。そのなんでもあり感が高校演劇に持ち込まれれば今よりさらに楽しいことになるでしょう。というわけで、あまりラノベを毛嫌いしないでくださいね。

元ラノベ作家より

2.5次元ミュージカルのような舞台はあるか?

私はほとんど見たことないんですけど、人気あるみたいですね、2.5次元ミュージカル。『弱虫ペダル』を一年目のインターハイ編まで読んだことがあって、そのつながりで『弱虫ペダル』の舞台のビジュアルなら少しだけ目にしたことがあります。

02:49

では、高校演劇で2.5次元ミュージカルのような話(実際のアニメをベースにしたものではなくても、アニメのようなキャラと世界観を持つ話)はあるかというと、今のところ(多分)ないし、これからもないでしょう。

これからもないといえる理由ははっきりしていて、男子を10人も20人も揃えるのが困難だからです。理由はいまだにわかりませんが、役者としてステージに立つ男子の演劇部員は非常に少ない。

以下のグラフはある年の関東大会において役者としてステージに立った男女の数を示したものです(共学校のみ)。男子の役者数が女子の役者数を上回った学校は一校もありません。実際の数字を算出していないのであくまでも私の印象になりますが、神奈川県の地区大会だとこの傾向はもっと顕著です。

役者としてステージに立った男女数のグラフ

女子部員はご覧の通り多いので、同じ2.5次元なら『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』のようなキャラと世界観を持つ舞台の方がまだありえます。

03:16

でも、青とか銀髪のかつらをかぶったキャラによるアニメのような舞台が高校演劇の大会で行われたらパンキッシュですね。私が審査員だったら、役者が出てきた時点で演劇部全体の勇気とクソ度胸、そして顧問の度量に審査員特別賞以上確定ですよ。

ちなみにミュージカル自体は高校演劇でも演じられますし、アクセントとしてダンスを組み入れる芝居となるとさらに多いです。すべてのとはいいませんが、演劇部員たちは我々の想像以上に歌って踊れます。

昔ばなしをそのままやることもない

高校生の演劇ってことはラノベっぽい? という疑問を持つのはいかにも最近の人ですが、一方、学生演劇はおしなべて学芸会の延長と捉えている人もいるかもしれません。

武田鉄矢主演の学園ドラマ『3年B組金八先生 第2シリーズ』に、『3B学習発表会[4]』というエピソードがあるんです。

クラスで出し物をすることになり、3Bは『雪の夜ばなし[5]』という昔ばなしを元にした劇を演じるのですが、こういった学園ドラマのエピソード、あるいは学生時代の文化祭にてどこかのクラスが体育館で上演していたといった実体験を元として、「高校演劇」と「昔ばなし」を結びつける人は意外に多いかもしれません。ですが、高校演劇で昔ばなしをそのまま演じているっていうのは見たことないです。

最終更新:

関連ページ

脚注

  1. 女性同士の友情を描いた話ではないが、高校演劇を見ているとちょくちょくよみがえってくるのが、『セーラー服通り』でデビューしたつづき春による読み切り漫画の読後感。漫画の内容は、世間を斜めから見ていた高校の先輩(男性)が卒業後に東京へ行き、彼のたたずまいに憧れていた主人公(同じく男性)が「東京でもっとすごい人間になっているだろう」みたいな期待感を胸に会いに行ったら予想外に普通化していて、「おまえ期待しすぎ。俺なんてこの程度。じゃあな」みたいなことをいわれ、傷ついて地元に帰る……だったと思う。娯楽要素が少なく、思春期特有の感傷がむき出しになっていて、なんともいえなくなるところがかぶるなと。 ^
  2. 中学生の学校生活や家庭での現実的な問題を描いた一話完結形式のドラマ。独特だったのは先生役のみ固定されていて、クラスの生徒は毎回違う人たちが出ているように見えたこと。そのため、話や生徒たちの関係に連続性がなく、「今日の話に出ている人たちって、前からいた?」といつも混乱した。 ^
  3. 1988年に放送されたドラマ。かなり好評だったらしく、すぐ再放送された記憶がある。学力で人間性を判断されることに対する不満や怒りなど、いわゆる"滑り止め"の高校に通う高校生の心理を描いており、主役のリーダー的な生徒を江口洋介、担任役を片岡鶴太郎が演じている。 ^
  4. 第7話『3B学習発表会 その1』と第8話『3B学習発表会 その2』。舞台シーンがあるのは第8話。DVDだと第2シーズンの第3巻に収録。舞台シーンの尺はかなり長く、舞台袖にいるスタッフの動きなんかもきっちりと描写されていて、学生演劇の舞台裏に興味を持っている人ならとても面白く見られるはず。 ^
  5. TBSで放送されていたアニメ『まんが日本昔ばなし』に同名のエピソードがある。 ^

大会速報くんRC thx ChatGPT


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2025年03月21日-03月23日

春季全国大会
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運営者()について

1998年、『金田一少年の事件簿 謎ときファイル2』(講談社)でライターとしてデビューしました。

2015年まで、『ガラスの仮面』の読者であることを除くと一ミリも演劇に興味がないどころか、引いた上で顔を背けていましたが、ひょんなことから高校演劇の地区大会を目の当たりにして魅力を感じ、取材を始めて現在に至ります。

好きな高校演劇

『夕暮れに子犬を拾う』

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