具体的な作品名を挙げる前に少し。
高校演劇もしくは演劇部をテーマにした作品はざっくり三つに分けられます。
- 高校演劇準拠型
- 学校内劇団型
- 演劇部の日常型(≒ギャグ型)
cの作品は演劇部のイメージ(奇人変人の集まり的な)を活かしたもので判別が容易ですが、aとbの区別は感覚的な部分もあり、少し難しいかもしれません。できるだけわかりやすく説明すると、
- "高校演劇(大会)"と演劇部の関係を現実に沿って描いている
- 高校生が舞台を演じる点に主体を置いている
って感じですかね。
演劇部が大会に出るために「どういった舞台をやろうか」と考えたとき、
- 実際に形にできるか?(脚本、予算、セット、芝居の難易度……)
- 大会を勝ち抜けるイメージを持てるか?
上記二つは確実に重視すると思います。その結果として
"学生の自分たちができる範囲で最良の舞台"="いわゆる高校演劇っぽい舞台"
を作ることになるのですが、bの作品の場合、上記二つの悩みがなく、いろいろ整っている商業演劇風の脚本が勝手にできており、セット、衣装なども制限なしで無尽蔵な感じがあります。結果、高校演劇っぽさのない、プロに準備してもらったステージでキャラクターが演じているイメージを私は抱くので劇団型としました。よって、リアルな高校演劇の雰囲気を知りたいのであればaタイプの作品を読んだ方がいいでしょう。
以下、私が確認できている作品のリストです。今後、作品ごとにもう少し詳しいレビューを書くつもりですが、未読本、未見映画がかなり溜まっている状況ですので追々……。なお、書影は国会図書館の書影APIを用いて表示しています。
漫画

- 作者名
- 高田桂
- 出版社
- 秋田書店
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
- 一言
- 作中の演劇部は、私がよく知っている某高校演劇部がモデルと聞いたことがあるようなないような。

- 作者名
- 間部正志
- 出版社
- 小学館
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
-
あかつき台高校の一年生、雨宮つぐねは読んでいる漫画の主人公になりきり、周囲を気にせず台詞を音読してしまう妄想癖の持ち主。
ある日、偶然が重なり、演劇部によるハムレットを見ることになり、同じ一年生でありながら、様々な感情を巧みに表現してオフィーリアを演じる仁科沙奈に心を奪われる。
上演終了後、役者たちの演技を再現しながら、熱心に感想を語るつぐねに才能の片鱗を見た演劇部二年の玉木は彼を勧誘し、つぐねは沙奈目当てに承諾、彼になにかと厳しく当たる演出の墨屋しのぶらとともに演劇の道を歩み始める。
- レビュー
-
上から目線になって恐縮ですが、読んでまずいえるのは、結末までにどのようなものを描いていきたいのかという作者の気持ちと、演技の才能を漫画で表現することに対しての苦悩がものすごく見えるということです。
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前者については丁寧に貼られた伏線でそれがわかります。演劇部内での主人公とライバルとの争いがあり、個性豊かな他校の演劇部と大会での勝負があり、関東大会、全国大会と勝ち上がり、平行して主人公、紗奈、そしてしのぶの三角関係が展開されたはず……!
冴えない高校生の成長、芝居の面白さ、高校演劇の楽しさ、演技の才能、部活動を通じての恋愛、そういうのを全部ひっくるめて表現したかったんだと思います。
私はあるシーン以降、墨屋しのぶというキャラが大のお気に入りになったので、特に、堅物孤高キャラの彼女の行く末を確かめたかった。
しかし、二巻で終わってしまったがゆえに、回収できた伏線はもっとも重要なものだけになってしまったのが本当に残念。
後者(演技の才能描写)については演劇をテーマに描く漫画家なら誰でも苦労しますよね、おそらく。
野球漫画ですごいプレイヤーを描きたい場合、極論すると打者なら時速180キロのボールを投げる投手から、バックスクリーンの上をいく飛距離200メートルの場外サヨナラホームランを打たせればいい(往年の野球漫画『緑山高校』みたいですが)。才能を数字で表せるジャンルで主人公のすごさを描くのは、"数字"という下駄を履かせられる分、比較的楽なはずです。
しかし、役者には才能を推し量れる数字が存在しないので、演劇漫画において登場人物に演技の才能があることを読者に納得させるためには、実際にその才能と等しいものを絵にして見せるしかありません。他の登場人物に「あいつはすごい才能がある」といくら言わせても、絵から受ける印象がそうなっていないと読者は絶対に納得しない。絵で演技の才能を伝える、これはとてつもなく大変なことです。
まして、この漫画は天才の覚醒を描こうとしており、相当な労苦があっただろうなと思います。

- 作者名
- パイン/生田善子
- 出版社
- KADOKAWA
- 種別
- あらすじ
- 一言
- キャラが女の子ばっかりなんですよね。実際の演劇部はそういうところが多いけど、フィクションの演劇部ではかなり珍しい。

- 作者名
- 百名哲
- 出版社
- エンターブレイン
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
-
三年生の部員だけで活動している玉野高校演劇部。下級生もいたが三年生が起こした低レベルの不祥事にあきれて退部し、顧問はいつの間にかいなくなっていた。その上、部室で花火を行ったことで早急な廃部を迫られる。
これからは真面目に活動して、なんなら中部大会に出場してみせると原田温子が大見得を切ったことで廃部は回避できたが、温子自身、まともな稽古の方法を知らず、一年のときからまったく上達していないといったレベルなので展望は開けない。
そんな中、美人で華はあるが協調性はなく、だけど演劇経験者という矢野涼香の勧誘に成功、さらに以前、劇団の役者として関係者に一目置かれ、現在は玉野高校で教師をしている早坂が顧問になり、羅針盤を手に入れた落ちこぼれ演劇部の進路は大きく変わっていく。
- レビュー
-
全三巻ですが、真ん中より前と後ろでまったく別の話といっていいぐらいカラーが違います。前が"演劇部内コメディ"だとすると、後ろは"シリアスな高校演劇ストーリー"。真骨頂は後ろの方だと思うので、後ろを中心にレビューしてみます。
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まずこの漫画、シリアスな流れになっても、舞台シーンがほとんどないどころか、演技をするシーンもそんなにないんです。部内の人間関係あれこれと、稽古などを踏まえて部員同士で話し合うのがメイン。
巻数が少ないから濃密な舞台シーンを描くのはそもそも難しいのでしょうけど、結果的にこの配分が高校の部活を追体験している感じ、そして、"高校演劇の儚さ"を描くのに、すごく効果的なんですよね。
作者は、ヒロインのアッコ(温子)と矢野に演技の才能があることを隠しません。だけど、ライバルを出して競わせたり、演技シーンを多くして読者に彼女たちの才能を見せつけるのではなく、あくまでも一演劇部員として他の部員とともに大会の準備し、ステージに立ち、幕が下りて去っていく姿を描いている。
そのため、読者から見てアッコと矢野は、
「演劇部員としてはうまい方かもしれない、でもプロの女優になれるかというとよくわからないし、高校卒業後に演劇をやめちゃう可能性もある」
ぐらいの存在にとどめ置かれる。これが肝。
リアルな演劇部の話をしますが、全国大会に出るような学校の部員でも、皆、役者を目指すわけではありません。卒業後はまったく別の道を歩む部員も多いと聞いています。それ以外の学校の部員は言わずもがな。
私のような観客を「入場券だけを手にして駅のホームに立っている人」だとすると、役者の道を歩まない演劇部員たちは行き先不明の特急電車。わずかな時間、まばゆいばかりの輝きを見せつけて通過し、視界から消え、二度と姿を現さない。もう一度、あの輝きを見たいと思っても無理なのです。
この漫画を読み終えたあと、プロの役者として再び観客の前に戻ってくるアッコはいまいち想像できない。卒業後、集まって公演を打っている彼らの姿も想像できない。その(読者にとっては)ほろ苦さと寂しさは、現実に存在する多くの演劇部員をただ見送り続ける寂寞と重なります。
クライマックスの舞台シーンでアッコがアドリブを見せます。ステージからはけようとしていた彼女が、それを見守る我々読者の気持ちに一瞬シンクロし、自分が残した輝きに気づいて確認するかのように○○○○○くれたみたいで……。泣いちゃうんですよね、ここ。

- 作者名
- 今越章了
- 出版社
- 集英社
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 作者さん、春季全国大会に取材に来てたな~。

- 作者名
- 恵茂田喜々/さとうしほ
- 出版社
- 一迅社
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- くずしろ
- 出版社
- スクウェア・エニックス
- 種別
- 演劇部の日常型
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 一二三
- 出版社
- スクウェア・エニックス
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 桐原いづみ
- 出版社
- 双葉社
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 春園ショウ
- 出版社
- 一迅社
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 真崎福太郎
- 出版社
- 徳間書店
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
-
愛知県にある豊臣高校の二年生、八熊太平(やぐま たいへい)はあまりの老け顔と物語の執筆という趣味から「文豪」なるニックネームで呼ばれている。しかし、落ち着き払った外見とは裏腹に創作に対する情熱をどこかで解放し、青春を満喫したい欲求を抱いていた。
ある日の放課後、閑散とした教室でいつものように粛々と物語を書いていた太平は、隣の席にいた金城ユカから書いているものは小説ではなくシナリオであると見抜かれ、その流れで演劇部員同士の揉め事に巻き込まれることになる。
揉め事はすべて演劇部員による芝居で、首謀者の鶴舞翔子は野次馬の中で唯一、芝居に関わってきた太平に興味を覚え、彼を演劇部に勧誘する。だが、演劇部は学校公認と非公認の団体に分裂しており、翔子がいるのは部員数わずか三人の非公認の方だった――。
- レビュー
-
超老け顔のシナリオ書きという主人公のキャラクター設定が(主人公としては)突き抜けて斬新。名古屋での話なので、名古屋弁を喋るんですがこれがまたよく似合ってます。
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高校演劇をテーマにした漫画って、どうしても読者に対して演劇の説明を行う必要があるため、序盤の展開が大枠部分で固定化しやすく、この漫画もオーソドックスな運びになっています。よって、作者のカラーが濃く出てくるのは第二巻からといえるでしょう。
二巻では、非公認の演劇部が本家演劇部の自主公演に合わせて、文豪による潤色の『鶴の恩返し』をぶつけます。しかし、なぜか"鶴羽(夕鶴)"を演じる鶴舞翔子は台詞をことごとく無視して自分の言葉で芝居を進めるのです。どうしてそんなことをするのか? ここからの展開が素晴らしい。
作者は高校演劇経験者とのことですが、鶴の恩返しをめぐる一連のエピソードは確かに経験者ならではの説得力を感じます。
特に、翔子の台本無視を経て行われる部員同士の議論、文豪が脚本のリライトを決意したあとに翔子が彼に言った言葉、鶴の恩返しの解釈に苦心する文豪など、まさしく経験者だからこそ描けたエピソードといえるのではないでしょうか。
正直、演劇に疎い読者を強烈に惹きつける派手さはないかもしれません。でも、観客の立場で演劇を知っている人からすれば目新しい。エピソード全体から、シナリオ書きが主人公であることの必然性が伝わってくるのもいいですよね。
二巻の中盤からは元演劇部の大道具担当(本郷拓海)が加わり、彼を通じて舞台装置の知識と裏方の心理がストーリーにもたらされ、よい脚本を書きたい文豪、よい舞台を作りたい翔子と拓海たちの思いが交錯し、うねりながら前進していきます。ストーリーにグルーヴ感が出てきて、かなりわくわくしました。
残念ながら二巻で終わってしまったので終盤はだいぶ忙しくなってしまった印象ですが、中盤の密度のまま、もっと先まで読みたかったですね。

- 作者名
- 保谷伸
- 出版社
- 集英社
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- めの
- 出版社
- 角川書店
- 種別
- 演劇部の日常型
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 沼ちよ子
- 出版社
- 芳文社
- 種別
- あらすじ
- 一言
小説

- 作者名
- 小手鞠るい
- 出版社
- 角川春樹事務所
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 未所有のため詳細不明です。

- 作者名
- 前田司郎
- 出版社
- 朝日新聞出版
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 所有しているけど未読……。

- 作者名
- 河合ゆうみ
- 出版社
- KADOKAWA
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
- 一言
- 女性向けでやや恋愛要素強めって感じですね。ただ、基本的には終始、演劇部のことが書かれています。

- 作者名
- 青柳碧人
- 出版社
- 新潮社
- 種別
- あらすじ
- 一言
- これも所有しているけど未読。シリーズ化されています。日常の謎系のミステリ?

- 作者名
- 平田オリザ
- 出版社
- 講談社
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
- 一言
- 映画の原作。いろいろ違います。
まどか 乃木坂学院高校演劇部物語

- 作者名
- 大橋むつお
- 出版社
- 青雲書房
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 未所有のため詳細不明です。
ロボット少女&女子高演劇部
- 作者名
- 葛西伸哉
- 出版社
- アドレナライズ
- 種別
- あらすじ
- 一言
映画
01:55
- 監督
- 英勉
- 出演者
- 中村蒼
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
- 一言
- 小説が原作。未見です。
01:44
- 監督
- 諸江亮
- 出演者
- 茂木忍、大森美優
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
-
春山高校演劇部は大会での上演に向け、高校の先輩である女子硬式野球部員たちを描いた舞台『スリーアウト』の稽古に励んでいた。しかし、交通事故により一気に五人もの部員を亡くし、休部が決定してしまう。
亡くなった五人は稽古場の教室に飾られたそれぞれの写真から抜けだし、自由に行動できる幽霊となったが、休部を知って残された部員たちが活動を続けてほしいと願う。そんなとき、彼女たちの目の前に同じく事故に遭い、意識不明の重体になっていた真央が幽霊として姿を現す。あらためて、部活動を再開してほしいと伝える方法はないかと思案する六人は、真央だけ幽霊にもかかわらず物に触れたり、持ち上げることが可能であることに気づく。そして、小道具の口紅を用いて自分たちのメッセージを記すことに成功するが……。
- レビュー
-
正直、出演者のファン向けの内容だと思います。でも捉え方次第でぐっと上がってくる。
監督が想定している見方とは違うかもしれないけど、映画としてではなく舞台として楽しむとよくなるんですよね。
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自分は以前、「映画の中の話は(映画の中の世界では)実際に起きていること」という見方をしていたんですが、高校演劇を見るようになったあと、三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』を再鑑賞する機会があり、「この映画は、実際は舞台劇なんだけど見やすいように映画の形になっている、つまり、起きている出来事は映画の中の世界でもフィクションと捉えていい」と思ったんです。そうしたら、初見では「無理がある」と感じた部分がすんなり入ってきて、最初から最後までめちゃくちゃ楽しめました。
カーテンコールも元は舞台劇のようですので、自分としては同じ見方ができるかなと思います。
それと、この映画はものすごいことを一つ実現しています。クライマックスの舞台シーンで展開されているのが完全に高校演劇の芝居。再現度の高さが激高なんです。実際の大会を撮影し、その一部を映画に挟み込みましたと言っても通用するレベル。
失礼かもしれませんが、実際の高校演劇に寄せようっていう芝居じゃなくて、出演者たちが舞台で役者として演じた結果、演劇部の芝居と重なったという感じなんですよね。自然な感じが非常にいい。
出演者の中で目を惹かれたのは演出担当のあやめ役である「あゆみ」さん。自然体で力が抜けていて、そうした彼女の存在感や喋り方を聞いていると、
「あれ? 俺は今、岩井俊二監督の映画を見ているのかな?」
という気になりました(岩井監督の映画には彼女のような存在感を持つ人がフラッシュ的にぱっと出てくる印象。たとえば、『花とアリス』に出てくるお団子ヘアの子)。
02:38
- 監督
- 中原俊
- 出演者
- 中島ひろ子 つみきみほ
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
-
毎年、創立記念日にチェーホフの戯曲『櫻の園』を演じるのが習わしの櫻華学園高校演劇部。
櫻華学園高校はいわゆる"お嬢様学校"であるが、公演当日、部長の志水が唐突に校則違反のパーマをかけてきたのを見て、稽古場に集まってき下級生たちは驚く。
さらに、部員の杉山がたばこで補導されていたことが伝わり、メインキャストの一人である倉田はなぜか学校に来ず、舞台装置が壊れたまま放置されていることもわかり、顧問は狼狽。
公演前の高揚とアクシデントによる不安が重なり合うことで生じた不可思議なテンションを抱きながら、部員たちは幕が上がるまで思い思いの時を過ごす。
- レビュー
-
クリエイターがストーリーを考える場合、舞台(話が展開する場)をどこにしようかというのとテーマをどうしようかというのは、一緒に思いつくものではなく、だいたい後先があると思います。
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映画の原作は吉田秋生の同名漫画ですが、これを読むにおそらく、
少女同士の人間関係を描きたい→よし、女子校の演劇部を舞台にしよう
という順番で話を組み立てていったのではないでしょうか。つまり、(多分)演劇部の方が"後付け"であり、映画もそのバランスを踏襲しているので演劇風味は薄めです。ストーリーの肝を踏まえて考えるに、女子校の水泳部辺りでも同じ展開、テーマにできたと思います。
だから、高校の演劇部のことをよく知りたい、理解したいという目的で見ると肩透かしを食うかもしれません。部内の人間関係を描くことにフォーカスされているため、演劇部あるある感とか演劇部ならでは感みたいのがそれほどないからです。
また、いわゆる"高校演劇"感に至ってはまったくないです。おそらく、映画に出てくる演劇部は演劇連盟には加入しておらず、校内イベントで舞台を上演するのが活動のすべて。その点で、大会に出て全国を目指す云々というストーリーを期待している人にはまったく合いません。
ですが、この映画には演劇部に興味を抱いている人に対してとても価値のある部分が存在します。それは、舞台監督の城丸(ホーチャンミ)の奔走がかなり目立っているせいで、舞台監督の意義がものすごく伝わる点。創作物を通して「(高校演劇での)舞台監督ってなにをやるの?」ということを知りたいのであれば、この映画を見るのが一番イメージしやすいでしょう。
演劇部で役者をやっている人がいれば、是非注目してほしいのがつみきみほ(杉山)の演技。進路指導室にて部長の志水(中島ひろ子)と二人きりで会話するシーン、あることで志水を問い詰めるんですが、そこだけ切り出すと棒読みにも思える。でも、シーンを通して見るとあえてここだけ"素で喋る演技"をして不穏な雰囲気を作ったんじゃないかと。
私個人の意見ですが、フィクションの中で"素"を感じるとどきっとするんですよね。虚構と現実が曖昧になるせいか、なんともいえない緊張感を抱きます。ネタバレを避けますが、ここはかなりきわどいやりとりをするシーンなので余計にスリリングに感じたのかな。素の感じで問い詰めるからこそ、志水に対する杉山の感情があらわになるといういい演技、演出でした。
01:38
- 監督
- 高野舞
- 出演者
- 福原遥
- 種別
- あらすじ
- 一言
00:34
- 監督
- 折口慎一郎
- 出演者
- 曽⽥昇吾、常松博樹、石飛圭祐、佐藤隆聖、亀尾佳宏
- 種別
- あらすじ
- 一言
01:43
- 監督
- 本広克行
- 出演者
- ももいろクローバーZ
- 種別
- 高校演劇準拠型
- あらすじ
- 一言
- くわしくは、幕が上がるってどれぐらいリアルなんですか? で、どうぞ!
01:56
- 監督
- 大崎章
- 出演者
- 南沙良
- 種別
- あらすじ
- 一言
01:40
- 監督
- 中山節夫
- 出演者
- 渡辺佑太朗
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 小説が原作です。未見。
舞台
- 監督
- 山本タク
- 出演者
- 染谷俊之、平嶋夏海
- 種別
- あらすじ
- 一言
ミュージックビデオ
あの日 僕は咄嗟に嘘をついた(乃木坂46)
00:59
- 監督
- 湯浅弘章
- 出演者
- 井上小百合、伊藤万理華
- 種別
- あらすじ
- レビュー
以下、番外(高校演劇を描いているとはいえないけど近いことはやっている)
漫画

- 作者名
- 志村貴子
- 出版社
- 太田出版
- 種別
- 演劇部の日常型
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 博
- 出版社
- 集英社
- 種別
- あらすじ
- 一言
おしゃべりな羊たち

- 作者名
- 風間宏子
- 出版社
- 秋田書店
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 斉木久美子
- 出版社
- 白泉社
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 作者名
- 美内すずえ
- 出版社
- 白泉社
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
-
大河ドラマへの出演を果たし、スターへの階段を上り始めていた北島マヤは、彼女の座をそっくり奪おうとする新人女優にはめられ、一気に転落する。母の死が重なり、役者としての情熱を失いかけたマヤだったが、彼女をさらにおとしめようとする策略が逆に彼女の魂に火をつける。
しかし、芸能界を追放されたマヤにテレビや商業演劇での居場所はない。思案する彼女が目をつけたのは自身が通う高校の体育倉庫。出られるステージがないのであれば自分で作ってしまえばいい、マヤは学園祭で一人芝居に挑むことを決意する。
- レビュー
-
ガラスの仮面は幻の舞台『紅天女』をめぐる群像劇であり、今日まで49巻出ていて完結はしていません。
多分、来年の今日でも再来年の今日でも49巻止まりだと思うんですが、そんなことはどうでもよくなってくるほど密度の濃い漫画です。
続きを読む ▼
これだけ長い漫画になってくると、エピソードによって好き嫌いがある人も多そうですが、私の場合、紅天女関連のエピソードよりも、断然、学園祭での一人芝居エピソードの方が好きです(ついでにいうと、ここからふたりの王女までが至高)。
高校演劇との関連性はほとんどなく、高校演劇について知りたい人の参考にはなりませんが、高校で演劇部に入るつもりの人には是非読んでほしいですね。その理由を以下に記載します。
この巻では、芸能界を追放され、キャリアを失った北島マヤがどうしても芝居をしたいという欲求を抑えきれず、その実現に向けて邁進していく様子が描かれます。彼女の、また芝居をしたい、もう一度ステージに立つんだという気概が伝わってきて読者も一緒になってわくわくしてくる。
一方、演劇部の人って、「演劇部だから演劇大会に参加し」「大会に参加するから台本を決めて稽古をする」っていうところはあると思います。演劇部としてのルーティーンに従っているわけです。
だけど、大会における審査員の講評を聞いていると、彼らは北島マヤのような気持ちが込められている舞台を求めているんじゃないかとよく思うのです。"芝居をしたい衝動に突き動かされて舞台を作った"、そんな気持ちの有無を確認しているように感じるんですよね。
そもそも演劇部員って皆、「芝居をしたい、あるいは舞台に携わりたい」人の集まりだから、誰でも上記のような気持ちを少なからず抱いているはずですが、実際の舞台には"大会に合わせている感"が漂っていることも確かにある。特に強豪校が地区大会の最優秀に漏れるときって、必ず、婉曲にここを指摘されている気がします。
だから、一人芝居エピソードを読んで、舞台を作りたいという気持ちをもう一度確認してくれたらいいなあと、そんなことを思うわけです。
帰宅部風情が上から目線でナマ言ってすみません。

- 作者名
- 西炯子
- 出版社
- 小学館
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 板垣巴留
- 出版社
- 秋田書店
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 三月
- 出版社
- KADOKAWA
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- PEYO
- 出版社
- プランタン出版
- 種別
- 演劇部の日常型
- あらすじ
-
ビッグな俳優になりたいという希望を抱いている広沢大河は、入学した高校で演劇部女子によるダンスパフォーマンスを目にする。そこで、圧倒的な存在感から"マリア様"と呼ばれる金髪部員に心を奪われ、パフォーマンス終了後、「オレの人生のヒロインになってください」と告白しに行くが、あっけなく振られてしまう。それどころか彼女の一人称は「僕」で、声は完全に男のそれだった。
本当に男性なのか、にわかに信じられない大河だったが、マリアと同級生だったという生徒から、「小学生の頃は女子の格好をしていた。だから女性が本当の姿で普段は男性のふりをしているのでは」と伝えられ、本人に直接確認することを決意する。
- レビュー
-
BL(ボーイズラブ)の漫画を初めて読んだんですが、『YOUは何しに日本へ?』にちょいちょい男性カップルが出てきて慣れていたせいか、強いショックは受けなかったです。ハードな直接描写があったら厳しかったと思いますけど、○○ぐらいであればまあ全然。
ただ、大人が子供を性的に暴行するシーンがあり、そこはきつかったです。
続きを読む ▼
この漫画は、
⭕演劇部にいる男性カップルの話
であり、
❌男性カップルがいる演劇部の話
ではないので、ストーリーを通して演劇部のよさが伝わってくるといったことはほぼありません。主人公の広沢大河が一目惚れした有馬優(マリア)に好意を伝えるため、どんどん演技に磨きをかけていく=言葉に気持ちが乗り、人の感情を動かせるようになるのは理にかなっていて演劇への興味につながるかも。
それと、母に女性として育てられたものの、男性としての自我を確立したいと考えており、現状、両性保有状態の優と、唯一、彼がどちらの姿でも居られる演劇部は話の上で完全に固着しており、剥がせないので、彼の精神性を超えたところでの演劇部を描くことができないという縛りが存在しています。
そのため、普遍的な演劇漫画には出てこないシチュエーションで演劇部および関係者が描写され、新鮮味はすごく感じるのですが、あくまでも優の心理を見せるのが目的ですから、演劇部への理解につながることはあんまりないでしょうね(そもそも、作者は端からそれを目指していない)。
でも、漫画からあふれ出る才気を見るに、作者はきっと「男性カップルがいる演劇部の話」も描けたはず。それは、奥深さ、構成といった部分で誰も目にしたことがないものになっていたと思います。
作者が亡くなってしまったため、その話を読める可能性が失われたのがとても残念です。
- 作者名
- 有吉史織
- 出版社
- 小学館
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 浅岡キョウジ
- 出版社
- 芳文社
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 中村世子
- 出版社
- 講談社
- 種別
- あらすじ
- 一言
小説

- 作者名
- 高田由紀子
- 出版社
- ポプラ社
- 種別
- あらすじ
- 一言

- 作者名
- 池田美代子
- 出版社
- 講談社
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
-
ミラミラとの愛称で呼ばれる鑑未来(かがみ みらい)は、母と見たミュージカルおよび小劇場での舞台に大きな刺激を受け、青北中学に入学してすぐ、親友のアメちゃんこと、香坂鈴音(こうさか れいん)とともに演劇部を見学しに行く。そして、先輩たちによる見事なエチュードを目の当たりにして演劇への憧れをさらに深める。
しかし、幽霊部員を除くと演劇部で活動している部員はわずか四人、しかも、やればできるけど基本的にはやる気のない人たちの集まりで目立ったことはしていないし、今後する予定もなく、顧問すらまともに顔を出さないような部とわかり、意気消沈。とはいえ、自分は他の人に関係なく、"演劇オタク"になって舞台に立ち芝居をすると決意、まだ単なる見学者の立場にもかかわらず、部長の澤口那智に文化祭での発表会を進言する。
ところが部長から返ってきた言葉は、「この劇部には呪いのジンクスというものがある」との話で――。
- レビュー
-
青い鳥文庫は児童書のレーベルで、すべての本に対象世代が設定されています。この本では「小学上級から」となっており、小学5年生、6年生ぐらいから理解できる内容と考えていいでしょう。
シリーズは全5作なのですが、私は1作目しか読んでいません。したがって、近視眼的なレビューになってしまう可能性があります。ご了承ください。
続きを読む ▼
この小説を読み、学生演劇のガイドとエンターテイメントという、二つのものをバランスよく組み合わせているなという印象を持ちました。
まず、ガイドの部分について。
今も昔も、小中学生が舞台を見る機会ってほとんどないと思うんですよね。劇団による学校公演を一度見るか見ないか。地上波では一切放映されていないし、プライムビデオのような定額ビデオ配信にはあるけどアニメをベースにしたものが多く、原作に興味がなければ多分スルーする。だから、ほとんどの子は演劇のイメージをよくつかめていないはず。だけど、クラス発表会的なもので"お芝居"を経験している子は多い。
そういった"お芝居"と演劇部がやっている舞台の違いはなに? という疑問に、この小説はエチュードとワークショップのシーンでうまく答えています。役柄とシーンへの理解度の違いというんでしょうか。
児童書ではなくライトノベルだったら、冒頭で作者が思うところの"すごい演劇シーン"を展開させ、「これが演劇部の芝居だ(小学校のクラス会のお芝居とは全然違うぞ)」と派手に押し切る手もあるでしょうけど、読むのが小学生だと「これはすごい芝居だ」とアピールしても、そもそも演劇のイメージがないのでおそらくよく伝わらない。稽古でヒロインのミラミラに悪戦苦闘させた方がずっと違いが伝わるという狙いは当たっていると思います。
また、演劇にについて描かれた漫画や本があると、他者の刊行物でもちゃんと実名を出していて、興味を抱いた子が手に取れるようにしている。この辺の誠実なガイドぶりも児童書の真骨頂でしょう。
一方、エンターテイメントの部分は「呪いのジンクス」で引っ張っています。文化祭に臨むにあたり、演劇部には必ずよくないことが起きる。そのジンクス通り、文化祭での発表会を前に、ある部員が忽然と消えてしまう。
ここにフォーカスを当てすぎるとミステリになってしまうけど、テーマの演劇がかすまないように、やはりちゃんとバランスを取っている。その上で、次作以降への興味を持たせる構成になっているのがいいですね。
- 作者名
- 吉川結衣
- 出版社
- 文芸社
- 種別
- あらすじ
- 一言
- 作者名
- 田中ヒロマサ
- 出版社
- 文芸社
- 種別
- あらすじ
- 一言
映画
01:02
- 監督
- 森田亜紀
- 出演者
- 片田陽依
- 種別
- あらすじ
- 一言
01:54
- 監督
- 長井龍雪
- 出演者
- 水瀬いのり
- 種別
- 学校内劇団型
- あらすじ
-
揚羽高校では毎年、地域住人を招いて「地域ふれあい交流会(略して"ふれ交")」と称するイベントが行われている。
その担当クラスの担任で音楽教師の城嶋はミュージカルの上演を提案、しかし、強引に実行委員にさせられた成瀬順を含む四人の生徒たちはあまり乗り気ではない。
だが、順は密かにミュージカルをやってもいいと考えていた。幼少の頃、自分のおしゃべりが発端となって両親が離婚してしまい、以降、引き取り手の母を始め、誰に対してもほとんど口をきけなくなってしまった彼女は、自分の気持ちをメールなどではなく自分の声で伝える機会を欲していた。城嶋曰く「感情を曲に乗せて歌い、踊る」ミュージカルなら、それが可能かもしれないと思ったのだ。
順と同じくふれ交の実行委員で、音楽の素養がある坂上拓実は順の気持ちを知り、自身の過去から伝えたいことがあるのにうまく伝えられないことに共感。やはりふれ交の実行委員であるチア部の仁藤菜月、野球部の田崎大樹、自身が属するDTM(PCで音楽を制作すること)研究会の盟友たちを巻き込み、ミュージカル上演の実現に動く。
- レビュー
-
まず単純に思ったのが、「高校生がクラスでミュージカルを演じる」という、指向性が極めて高く、時流に乗っているとは思えない企画がよく通ったなと。監督の才能や仕事ぶりが相当信頼されているのでしょう。
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見て思うことはいろいろありましたが、演劇と全然関係ない話になるので記載はしません。ただ、一つだけ。クライマックスの歌には感動しました。話の中で編曲を担当した坂上の説明では意味がよくわかりませんでしたが、聴いてみるとなるほどなあと。ふれ交の参加者として現場にいたら、ミュージカルが作られた背景がわからなくても涙腺が決壊していたかも。
このアニメは後に実写化されているのですが、演劇部に興味がある人はこちらを見た方がいいでしょう。おすすめと言ってもいいです。ストーリーはほぼアニメをなぞっていますが、ミュージカルを作るプロセスの描写がより濃くなっているからです。

芝居の稽古シーンはまったくないけれど、分業制で衣装やセットを作ったり、ダンスのレッスンをしたり、セットを出すタイミングをシミュレーションしたりと、部員が何十人もいる演劇強豪校が舞台を作るやり方に近いと思います。
さらにアニメではあまり感じなかったんですが、実写版を見ると演じているミュージカルも強豪校がやっていてまったく不思議ではない内容。舞台裏の描写も『幕が上がる』より多いので、今、中学生で、高校に進学したら部員数の多い演劇部に入りたいと思っている人が見ると参考になるし、テンションが上がるのでは。
さて唐突ですが、もし実写版揚羽高校2年2組が演劇部として実際の地区大会に出場したらどんな評価を受けるのか。ミュージカルの内容を脳内で勝手に補完し、お遊びで考えてみました。
たとえば私の地元地区大会に出てきた場合、「最優秀校をどこにするか」という議題には確実に上がってきそうです。講評で絶対、「主役の子が急に変わっちゃったんだけど、なんで?」と言われるでしょうけど、そこはうまくごまかして。
ただ、素人目にも気になるのがクライマックスの歌と合わせるダンス。言い方が専門的じゃなくて申し訳ないんですが、少しふにゃふにゃしている気がする……。自信なさげに手脚を出しているように見えるんです。そこから連想されるのが"稽古不足"。映画だから、キャスト全員で合わせる機会がそんなに多くなかったのではないでしょうか。演劇強豪校にこのようなイメージを抱くことはありません。
ということで、出場した年のレベルによって、最優秀校(地区代表)か優秀校、どちらもあり得そう。でも、観客としては地区大会でこのようなミュージカルが見られたらすごく嬉しいし、見に来てよかったなと思いますね。
01:23
- 監督
- 長崎俊一
- 出演者
- 成海璃子
- 種別
- あらすじ
- 一言
スクールガール・コンプレックス~放送部篇~
01:45
- 監督
- 小沼雄一
- 出演者
- 森川葵、門脇麦
- 種別
- あらすじ
- レビュー
01:48
- 監督
- 内藤瑛亮
- 出演者
- 小関裕太、森川葵
- 種別
- 演劇部の日常型
- あらすじ
-
女子校の紫蘭高校と男子校の泥打高校は翌年度に統合予定。今のうちにお互いを知っておこうと、山中にあって廃校になる方の泥打高校で演劇部同士の合同合宿が行われる。
わりとすぐに仲良くなった両校演劇部員たちだったが、隠されていた人間関係に起因するトラブル、校内で頻発する怪現象により不穏な空気が漂い始め、やがて、女子部員たちは泥打高校の女性教師失踪事件の話とともに、泥の化け物「ドロメ」の伝説を聞かされることになる――。
- レビュー
-
ジャンルでいえばホラーなんでしょう。実際、人が怖いと思う要素をこれでもかというぐらい綺麗に織り込んでいます。でも、その要素一つ一つが(おそらく意図して)小粒なので、誰が見てもそんなに怖くないはずです。むしろ最終的に笑いの印象の方が強くなると思います。だから、ポップなブラックコメディと言った方がいいのかも。
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男子篇と女子篇は同じ時間を描いており、主人公が違います。『運命じゃない人』や『カメラを止めるな!』といった、視点によって同じ出来事が別の印象になる話を、視点ごとに二本の映画にしたっていう作品です。どちらかを見れば全体のストーリーはわかるんですが、物語をフルに楽しむつもりであれば女子篇(解決はするがもやもやは残る)→男子篇(ほぼ謎は回収される)の順で両方見ることをおすすめします。
肝心の演劇部要素ですが、時間配分は20分程度。演劇部としての話を見たいだけなら男子篇か女子篇、どちらかを視聴すれば済みます。
立ち稽古シーンの前にゲームが行われるんですが、これが結構興味深かった。まず、特定の一人が、車座になっている部員たちのフルネームを順に呼んでいき、最後に自己紹介するというもの。学校が違う演劇部の合同稽古ということで、お互いの名前を覚えて親睦を深めるためのゲームなんでしょう。確かに、知り合ったばかりの女子にフルネーム+くん付けで呼んでもらえたら、男子校の部員はくすぐったくてテンション上がると思う。
もう一つは目隠しゲーム。机などを教室に敷き詰めて、二人ペアのうち一人が目隠しをし、もう一人が指示を出して、目隠しした人が障害物にぶつからないように自分の元に誘導するというもの。
多分、上記二つは実際に演劇関係者の間で行われているものなのではないでしょうか? いきなり台本の読み合わせや立ち稽古を行わせるよりも、こういったゲームでキャストの親睦を深めてから稽古に入った方がうまくいきそうですね。
ちなみに演劇部要素はラストにも出てきます。国家の安全が脅かされるレベルのクリーチャーを前に、ヒロインたちが剣などを構えて勇ましく立ち並ぶ姿は、彼らが『シラノ・ド・ベルジュラック』の稽古をしていたからこそのもの。もしかして、この絵が最初にあって、演劇部の合宿という設定にしたのかもしれません。
01:25
- 監督
- ジュリア・ハート
- 出演者
- リリー・レーブ、ティモシー・シャラメ
- 種別
- あらすじ
- 一言
アニメ
01:39
- 監督
- 出演者
- 種別
- あらすじ
- 一言
01:52
- 監督
- 多田俊介
- 出演者
- 花江夏樹
- 種別
- あらすじ
- 一言
ゲーム
04:21
- 監督
- 出演者
- 種別
- あらすじ
- 一言
(敬称略)
最終更新:
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